五十肩と決めつける前に 。 デスクワークで肩の外側が痛い、その痛みの正体

「肩の外側がじんわり痛い。これって五十肩かな…」

そんな経験はないでしょうか?

その痛み、もしかしたら姿勢の崩れから始まる身体の連鎖反応かもしれません。仕組みを知れば、対処法も見えてきます。

目次

なぜ「肩の外側」が痛むのか?

パソコン作業では、多くの方が肘を曲げた状態でキーボードを打ち続けています。

この姿勢が続くと、二の腕の裏側の筋肉が輪ゴムを引っ張りっぱなしにしているように伸ばされたまま固まっていきます。

脇の近くには、筋肉に囲まれた小さなトンネルがあり、そこを肩の外側の感覚に関わる神経が通っています。

二の腕が硬くなるとこのトンネルが狭くなり、神経と血管が圧迫されてしまうことで、肩の外側の痛みにつながります。

「重だるいから五十肩かも」と思われがちですが、実は腕の血流障害のことも多いのです。

この状態、「四辺形間隙症候群」と呼ばれています

このトンネル状のすき間は、専門的には「四辺形間隙(しへんけいかんげき)」と呼ばれています。二の腕の付け根から肩甲骨に伸びる筋肉に四方を囲まれた、名前の通り四角い形をしたすき間です。

ここを通っているのが、肩を動かすための神経(腋窩神経)と、腕に栄養を届ける血管(後上腕回旋動脈)です。

デスクワークで二の腕の筋肉が硬くこわばると、この部分の滑走性が悪くなり、腕をあげると圧迫され、神経と血管の両方が締めつけられます。専門的にはこれを「四辺形間隙症候群」と呼びます。

  • 神経が圧迫されると → 肩の外側にじんわりとした痛みやしびれが出たり、腕を上げる動作がやりづらくなったりします
  • 血管が圧迫されると → 腕がだるく重く感じたり、指先が冷たく感じたりすることがあります

痛みとしびれ、だるさが同時に出てくるのは、神経と血管が同じ場所で一緒に圧迫されているためです。

五十肩と、何が違うのか?

「肩が痛い」と言うと、同僚から「それ、五十肩じゃないの?」と脅され、「いやいや、まだ40代ですから」なんてやり取りをした経験がある方も多いのではないでしょうか。

実際、痛みの出方には次のような違いがあると言われています。

五十肩四辺形間隙症候群
痛む場所肩関節の広い範囲肩の外側
腕を上げる動きどの方向でも動かしづらい特定の角度で症状が強くなりやすい
しびれ・冷感あまり出ない出ることがある
きっかけはっきりしないことも多いデスクワークなど姿勢の負担と結びつきやすい
夜間痛肢位に関係なく出やすく、寝返りで悪化しやすい腕を上げた姿勢など、特定の寝相のときだけ出やすい

もちろん、これだけで自己判断できるものではないですが

「肩全体というより外側だけがピンポイントで痛む」「しびれや腕の冷たさもある」という場合は、こちらの可能性も視野に入れてみる必要があるかもしれません。

では、どうすればいいのか?

原因が二の腕の筋肉の緊張にある場合は、そこに焦点を当てることが大切です。

  • 環境を整える:肘の角度は90〜100度程度を目安に、脇を締めて肘を身体の横につける。キーボードは肘を曲げた状態で手首が反らない高さに、マウスはキーボードと同じ高さ・できるだけ身体に近い位置に置く。モニターは上端が目線と同じかやや下になる高さが理想です
  • 固まった部分をほぐす:自分でのストレッチだけでは届きにくい部分もあるため、専門的な視点で神経と血管の通り道を見極めたケアが近道になります

さいごに

肩の外側の痛みを「五十肩だから」と決めつけて放置していませんか?

もしかしたら、その痛みの正体は別のところにあるかもしれません。

まずはご自身の姿勢や身体の使い方を振り返ってみてください。

それでも改善しない場合は、お気軽にご相談ください。

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