冷え性なのに毎朝スムージー、ちょっと待った!

「最近、健康のためにスムージーを毎朝飲んでるんです」
──そんな声、少なくありません。
健康に良さそうなことをしているのに、お腹を壊す、体調を崩す。
それ、“体質に合っていない”サインかもしれません。
実は、食べ物にも「陰」と「陽」があるんです。
つまり、食べ物には「体を冷やすもの」「温めるもの」があるということ。
今回はこの「食材の陰陽」 ”五性”を、東洋医学の視点から見てみましょう。
カラダを温める食材・冷やす食材
漢方などで使う生薬の特性として”五性”がありますが
食材にも同様に食性があり、温・熱・寒・涼・平の5つに分けられます。
ざっくり分けると、こんな感じ👇
| 五性 | 働き | 食材の例 |
|---|---|---|
| 熱 | ・カラダを温める性質が最も強い ・寒気を払い、気血の流れを良くする働き ・興奮作用もある | 羊肉、山椒、シナモン、塩、ピーマン、パプリカ、 ※トウガラシ(諸説あり、汗をかいて冷やす作用も) |
| 温 | ・熱性より弱いが温める性質 ・気血の流れを良くする ・カラダをゆるやかに活発化 | 鶏肉、エビ、アジ、イワシ、カボチャ、にんにく、ネギ、玉ねぎ、桃、にら、鮭、しょうが、しそ、パクチー、三つ葉、酢、酒 |
| 平 | ・温めることも冷やすこともない中間の性質 ・長期間常用しても副作用なく、滋養強壮効果あり | 豚肉、牛肉、鶏卵、米、大豆、山芋、じゃがいも、ニンジン、ブロッコリー、黒ゴマ、サンマ、白菜 |
| 涼 | ・カラダを冷やす ・利尿・消炎作用あり ・余分な熱を排出し、興奮を鎮める | 豆腐、緑豆、ナス、きゅうり、ゴボウ、ほうれん草、大根、そば、セロリ、ミント、小麦 |
| 寒 | ・冷やす作用が最も強い ・利尿・消炎作用あり ・余分な熱を排出し、興奮を鎮める | カニ、あさり、トマト、レンコン、バナナ、柿、ゴーヤ、海藻類、砂糖、ズッキーニ |
温熱性の食材

カラダを温め、寒気を払い、気・血・水の巡りをよくする働きがあります。
その多くに興奮作用がみられます。
・冷え性(寒タイプ)の人
・手足の冷えや痛みがある
・寒い時期に温まりたい
という場合に積極的に摂るといいでしょう。
反対に熱証タイプの人が摂りすぎると熱が悪化して不調が増え、
のぼせ・胃のムカつき・イライラ・皮膚トラブルなどに発展しやすいです。
寒涼性の食材

利尿作用でカラダに蓄積した余分な熱を排出し、高ぶった精神状態を鎮める働きがあります。
・暑がりの人(熱証タイプ)
・怒りっぽい人
・暑い時期など
という場合に積極的に摂るといいでしょう。
寒証タイプの人が食べ過ぎると冷えが進行してしまいます。
調理の際に、塩や味噌など(温める作用)で味をつけたり、熱を加えたりと工夫が必要です。
また、砂糖はカラダを冷やす性質を持ちやすいので
・冷え性の人
・胃腸が弱い人
・虚証の人(エネルギー不足)は特に砂糖の摂り方には注意が必要です。
さいごに
スムージーって、加熱しないことで食物繊維・ビタミン・ミネラルが摂れるからいいんですが
生のサラダや夏野菜などは冷やす性質があるので
・手足がさらに冷える
・お腹がキュルキュル言う
・胃腸が弱い
こんな感じなら、 「スムージー作りも工夫が必要かも」
寒いタイプの人は“温・熱”を、 暑がりさんは“寒・涼”食材を。 迷ったら“平”に戻る。
もちろん偏るのは良くないのでバランスよく、体調に合わせて調理方法でバランスを取る。
「なんとなくの不調」って、実は日々の“ちょっとした自分に合っていない習慣”が原因かもしれませんよ?
あなたの調子が、ちょっとでもラクになりますように。

